会場紹介(11) 大津百町館
先の会場紹介では、菱屋町商店街まで歩いてしまいましたが、丸屋町商店街にもう一つ、とても「貴重な」会場があります。今回は、その「貴重な」会場を紹介します。
なにが「貴重」かと言えば、この会場は築110年を越える大津の町屋だからです。
大津の街は第二次大戦のとき空襲をうけなかったということもあって、昔ながらの町屋がたくさん残っていました。「いました」と過去形で書くのは、時代とともに伝統的な町屋がつぎつぎと壊されてきたからです。
そのような状況にあって、おおくの市民の努力と家主さんのご厚意により再生されたのが、「大津百町館」です。この「百町館」の座敷がジャズフェスティバル当日は演奏会場になります。
場所的に言いますと、先に紹介した「曳山展示館」から10メートルほど歩いた向かい側です。
大津の伝統的な町屋は母屋(座敷+土間)、蔵、離れ、中庭で構成されています。土間は吹き抜けで、天井には太く黒い梁が見え、昔ながらの「おくどさん(竈=かまど)」も残っています。中庭は前栽がととのえられ、中庭の向こうには離れの座敷が見えます。まさに百年の時間の重みが感じられる空間です。
この「百町館」の座敷でジャズが演奏される、考えただけでもワクワクしませんか?
大津に残る貴重な町屋の様子を楽しみながら、ジャズの演奏もお楽しみください。
ここは一度で二度楽しめる「貴重な」演奏会場です。