大津ジャズ日誌 第7回

みなさん今日は。大津初心者の宗純です。
第6回に引き続いて、京阪膳所駅から琵琶湖湖畔までの、後半です。

「ときめき坂」の出口のあたりに、屋根の近くまでツタにおおわれた3階建ての奇妙なお店があります。
どうやら花屋さんのようですが、近づいて店先にある黒板に書いてある文字に目をとめると、一瞬不思議な感覚にとらわれてしまいます。それは日本語で書かれていることは分かるのですが、どう読むのか途方にくれてしまいます。
どうして読めないのでしょうか?
一瞬自分の頭がおかしくなったような錯覚にとらわれてしまいます。ほんの2、3秒後、その黒板はすべて逆さ文字で書かれていることに気がつきます。

お店の名前は「ベティ・ブーフ」。
店主の永野さんが、ご自分で毎週この黒板に文字を書いているそうです。
いったん音楽をとめて、お店の中に入ってみましょう。

永野さんにどうして逆さ文字を書いているのか、ぜひ尋ねてみましょう。
エジプトのヒエログリフ(神聖文字)の話から始まって、大脳生理学の話まで、次々に面白い話をしてくれます。
2匹のブタの絵を書くとあなたの性格診断までしてくれます。さらには、太い竹でできた見たこともない楽器で、不思議な音楽を演奏してくれるでしょう。永野さんはこの楽器で東南アジアまで演奏旅行に行かれたそうです。

すっかり永野さんのお話に聞き入ってしまい、時間のたつのを忘れてしまいそうです。
このあたりで「ベティ・ブーフ」を出て、琵琶湖湖畔を目指すことにしましょう。
曲は5曲目の「コルコヴァード」から再開です。

目の前の国道を、車が次々に速度を上げて通り過ぎる向こう側に、背の高いマンションが見えてきます。信号を渡って左側には「パルコ」右側には「西武大津ショッピングセンター」、そこから先には高層マンションが目に入ってきます。
このあたりが大津でいちばん都会的な雰囲気をもった場所です。ここから琵琶湖湖畔までは、ほんの数分の距離。マンションの間を歩くうち、琵琶湖の湖面の輝きが視界に入ってきます。

小野リサの歌声を聴きながら、木漏れ日の中を気ままに歩いてみましょう。
左に向かえば、琵琶湖ホールをへて大津港へ、右に向かえば大津プリンスホテルをへて近江大橋へと、湖畔沿いの道は通じています。琵琶湖湖畔沿いで一番都会的な雰囲気が楽しめる散歩道です。湖面にはヨットやウインドサーフィンを楽しむ人も見えることでしょう。遠くには「ミシガン」がゆっくりと進んでいるのが見えるかも知れません。目をこらすと、遠くには対岸の草津のマンション群や、大きな風力発電の風車、さらには琵琶湖大橋まで、かすかに見ることができるでしょう。

「世界でいちばん美しいジャズフェスティバル」。

この謳い文句が真実であることを、ぜひあなたの目で確かめてみてください。
本番は10月15日(土)、16日(日)。季節は秋の真っ盛り。
涼しい風が琵琶湖湖畔を吹き抜け、ジャズで熱くなった心を心地よく冷ましてくれます。

すでに京阪電車の石山・坂本線には、大津ジャズフェスティバルのラッピング電車が走り始めています。話題の「けいおん」のラッピング電車の見物もできます。
ぜひとも、京阪電車に乗車して大津の街歩きをお楽しみください。