商店街案内

 今年の大津ジャズフェスティバルは「JAZZと一緒に街歩き」というキャッチフレーズを掲げているとおり、10月16日(土)はいくつかの商店街に会場をもうけました。このことはすでにこのブログで「会場案内」シリーズとして紹介したとおりです。もう一度、復習しておきましょう。

大津駅前商店街入り口

 JR大津駅から左(西)側の通りが、寺町筋ですが、びわ湖までつづくこの筋の両側にあるのが、大津駅前商店街です。この商店街には、興禅寺会場があります。

 商店街の衰退と郊外型のショッピングモールの乱立ということが言われてひさしいですが、商店街とショッピングモールには決定的な違いがあります。それは、そこに「生活」があるかどうか、です。(おおくの)商店街には(いまだに)そこで商売をしている人たちの「生活」があります。この営みが、それぞれの商店街にその街「独特の香り」をあたえているように思います。ショッピングモールには、そんな「独特の香り」はないですね。

丸屋町商店街入り口

 大津駅前商店街を歩いて、「会場紹介(1)」で紹介した「パーンの笛」の交差点を左(西)に折れると、そこはもう丸屋町商店街です。

 この商店街には、次の4つの会場があります。

  • 平井酒造前会場
  • 曳山展示館前会場
  • 大津百町館会場
  • 大津中央鍼灸院前会場

菱屋町商店街入り口

 この丸屋町商店街を抜けると、京阪京津線の路面電車が走っています。写真には線路が見えますね? そして、この線路を渡ると、そこが菱屋町商店街です。

 そして、この商店街にある会場は、次のふたつです。

  • ウエノベビー前会場
  • 西友前会場

 大津駅前商店街、丸屋町商店街、菱屋町商店街、そしてこれから紹介する長等商店街を歩いていると、気がつくことがあります。それは、これらの商店街には、日本全国どこの街角にもある、あるものが見当たらないということです。このことが、これらの商店街の特徴をはっきりと表しています。

長等商店街

 何が見当たらないか、判りますか? じつはマクドナルド、ケンタッキー、コンビニ、ドトールコーヒーなどのチェーン店が、これらの商店街にはありません。そこにあるのは、魚屋さん、肉屋さん、雑貨屋さん、文房具店、食堂、喫茶店、うどん屋さん、薬屋さん、酒屋さん、衣料品店、靴屋さん、帽子屋さんなどの、まさに「ここだけにある」「個人の」商店です。それは決して渋谷や梅田のような都会的な街並みではありませんが、だからこそ、伝統的で庶民的な大津の街並みをのこすことになりました。

 これは先に書いた「生活」の問題とも関係していますが(マクドナルドの二階にその店の店長夫婦が住んでいるという話は聞いたことがないでしょう?)、これらの商店街は、まさに地付きの人びと(町衆と言えばいいのでしょうか)によって支えられているわけです。だからこそ、その街独特の「香り」を醸し出しているわけですね。

 最後に写真紹介した長等商店街には、「Tio」会場があります。

 ジャズフェスの会場で音楽を楽しまれたら、それぞれの商店街の「独特の香り」もまたお楽しみください。これが、「JAZZと一緒に街歩き」というキャッチフレーズを掲げた私たちの想いです。